第７回まほろば連句

　１１月１３日に始まった「第７回まほろば連句」は年を越して２月２１日に完結しました。参加してくださった方々、ご覧くださった方々に厚く御礼申し上げます。

【表】

1.木枯らしを　よそに終日　昼寝猫　　　白花

2.新巻鮭の　夢を見るらん　　　渋源

3.川舟の　櫓を漕ぐ音に　邪気もなし　　　惟光

4.男もすなる　日記綴りて　　　白花

5.盃に　寒明（かんあけ）の月　映し見る　　　波留

6.うたがふらくは　是れ燗冷まし　　　惟光

【裏】

7.若ければ　恋酔ひしもの　あさきゆめ　　　おいけ

8.いろはにほへと　遠き学び舎　　　渋源

9.学生の　黒髪肩に　通ひ路　　　惟光

10.きみにも掛ける　けさの挨拶　　　おいけ

11.標語ｉｎ八ッ橋　なんどと　言ってみる　　　渋源

12.宿へ帰るが　嫌になりけり　　　惟光

13.肩寄せて　では月までと　散歩道　　　茶夢

14.雲の通ひ路　しばし閉ざすな　　　渋源

15.冬ソナに　乙女心も　よみがへり　　　白花

16.雪解けを待つ　ネコヤナギかな　　　おいけ

17.マツケンで　花も新芽も　をどりをり　　　惟光

18.都は泳ぐ　錦鯉かも　　　渋源

【名残りの表】

19.海幸が　天の甍で　糸を垂れ　　　茶夢

20.地獄の釜の　フタを取りけり　　　惟光

21.雪見酒　温泉卵に　舌鼓　　　白花

22.打つは終電　夢物語　　　茶夢

23.書き上げて　さらに夢見る　直木賞　　　渋源

24.梢に光る　露の輝き　　　於邇

25.涼風に　別れの気配　漂いて　　　白花

26.一日一日（ひとひひとひ）の　重さをぞ知る　　　渋源

27.洛神の　夢の郷より　帰り来て　　　白兎

28.甘い思い出　虫歯にしみる　　　於邇

29.みちのくの　心ゆかしき　萩の月　　　渋源

30.秘湯の夜に　もの思いつつ　　　白兎

【名残りの裏】

31.降る雪の　白きや君の　素肌かな　　　惟光

32.視線釘付け　氷の微笑　　　於邇

33.うち克たむ　瞳に燃ゆる　炎もて　　　渋源

34.疾風（はやて）の月光仮面はいずこ　　　白花

35.薄紅の　頬にひとひら　花寄せて　　　白兎

36.門出の庭に　風暖かし　　　渋源


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