第９回まほろば連句

　８月７日、「第９回まほろば連句」が始まりました。たくさんの皆様の御参加をお待ちしています。投句は、談話室「まほろば」からお願いいたします。

【表】

1.秋風や　祭囃子を届けをり　　　惟光

2.聴いて踊るか　サンマの煙　　　渋源

3.給料日　父の足音　待ちわびて　　　於邇

4.その娘（こ）の笑みに　秘策あるらし　　　白兎

5.月影の　意表衝きたる　この演技　　　渋源

6.安達が原の　すすききらめく　　　惟光

【裏】

7.今いづこ　ピンポンダッシュの　悪仲間　　　於邇

8.運動会も　今や録る側　　　梨亜

9.手をとりて　二人三脚　古女房　　　惟光

10.そのぬくもりが　旅路の支え　　　於邇

11.秋深し　芋は懐にしのばせて　　　白花

12.飛鳥の里は　夕暮れにけり　　　惟光

13.月出でて　田面（たのも）に映る　彼岸花　　　渋源

14.影を相手に　秋の酒酌む　　　白兎

15.したたかに　酩酊しけり　二人分　　　渋源

16.別れ切なし　人肌恋し　　　惟光

17.花模様　ぬくい布団に　抱かれ寝る　　　南天

18.まろき姿に　心やすらぐ　　　於邇

【名残りの表】

19.いづくより　来たりしものそ　わが小判　　　渋源

20.窓の外には　木の葉光れり　　　鈍蛾

21.ため息の　音響きけり　教室の　　　惟光

22.隅にそぐはぬ　紅の薔薇　　　白兎

23.手を取りて　いざ楽しまん　夜もすがら　　　於邇

24.明くるあしたも　昼もひねもす　　　渋源

25.よりあふて　のたりのたりと　若夫婦（めをと）　　　惟光

26.同志（とも）の思ひは　胸に迫れど　　　渋源

27.白波に　のまれ帽子は　沈みゆく　　　南天

28.去（い）にて戻らぬ　夏の砂浜　　　渋源

29.今はただ　月の砂漠か　冴え冴えと　　　一条

30.印せし跡は　永遠（とは）に残れど　　　渋源

【名残りの裏】

31.沫雪の　化粧新たし　古都の碑（いし）　　　白兎

32.巣立つきみへの　送る言葉も　　　惟光

33.風寒く　名のみの春に　躊躇ひぬ　　　於邇

34.早も来鳴けよ　谷のうぐひす　　　渋源

35.冴え返る　夜半に夢見る　花の雲　　　白兎

36.目覚めの朝は　溢れる光　　　於邇


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