第11回まほろば連句
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連句の決まり

【名残りの裏】
36.旅立つ子らの 背を見送りぬ  惟光
35.桜咲く 告げこし便りに 口づけて  於邇
34.ほとびるほどに 涙こぼれぬ  渋源
33.別れ来て 思ひし萎えて 握り飯  惟光
32.木洩れ日淡き 山の道ゆく  白兎
31.うち寄する 波の響きも 遠くなり  渋源
【名残りの表】
30.妹抱きしめつ 鎌倉の浜  惟光
29.夕月夜 ふと梅の香の 流れ来て  白兎
28.本懐遂げし 心晴れやか  渋源
27.盃を 干せや笑顔で 別れの日  惟光
26.すべなき思ひ 胸にひそめて  白兎
25.しぐるる夜は 女(おなご)もすなる 品さだめ  おいけ
24.焼き芋買うて 足早に去る  惟光
23.山茶花の 木立静かに 影隠し  白兎
22.幼子興じる 鬼遊びかな  於邇
21.むすぶ手に 弥陀の誓いを 疑はで  おいけ
20.ためいき深し 赤字の帳簿  惟光
19.空の青 梢の緑を 仰ぎ見て  於邇
【裏】
18.今踏み出だす 新たなる道  渋源
17.酌み交わす 杯のぬくみや 花開く  白兎
16.眠りに誘う 鉄瓶の湯気  於邇
15.庭駆け回る 犬を横目に こたつねこ  渋源
14.今夜来むやと 気もそぞろなり  白兎
13.名月に 狐も踊る 石舞台  渋源
12.白露むすぶ うらみ葛の葉  於邇
11.比叡の山 訪ぬる人も ほかになく  波留
10.肌寒の風や 一炊の夢  渋源
9.長き夜に 管弦楽を 聴きをれば  惟光
8.舞姫とほく 於母影に見ゆ  白兎
7.八の字の 髭たくはへし 人の妻  渋源
【表】
6.三日月眉の 女(ひと)いまいづこ  於邇
5.なつかしや 誰(た)が三味の音(ね)ぞ 昼下がり  惟光
4.あくびやはらか 路地裏の猫  白兎
3.梅雨晴れ間 清しき光 身に受けて  於邇
2.枝を翔び潜(く)く 燕(つばくらめ)かな  渋源
1.すこやかに 天をめざすや 松の花  白兎